自治体や企業で使える!海外の音楽を使った面白いキャンペーン4選

企業や自治体でキャンペーンを企画する際、いかに話題になる内容にするか考えたいところ。近年ではInstagramやTwitter、YouTubeなど、インターネット上において注目を集める動画や広告が拡散され、限られた予算内でも話題を集める手法があります。今回は、今後の参考となるような海外のユニークなキャンペーンや広告事例を4つご紹介します。

「聴きたい欲」を引き出すペルーのラジオ局キャンペーン

まずは、ペルーのラジオ局が行った国内ミュージシャンの認知度アップを目的としたキャンペーンをご紹介しましょう。ペルーにおいて多くのラジオ局で流される音楽は海外で人気のものが中心であり、自国のミュージシャンは、残念ながら国内でメジャーになることがありませんでした。こうした状況を変えるべく、ローカルラジオ局のBBVAが立ち上がり、ミュージシャンを応援するキャンペーンを開催しました。その内容は、街中に透明のボックスを配置し、そのなかで自国のミュージシャンに演奏してもらうというものです。

しかし、もともと知名度のないミュージシャンの演奏を身近で聴けるとしても、実際に耳を傾けてもらえる可能性は低いもの。そこでBBVAが考えたのが、「演奏してもらうボックスを防音にすること」でした。

演奏者は見えているのに、実際の音楽は聴こえていないという状況は、周囲にとって興味を引くものであり、好奇心をあおるもの。目の前で演奏しているはずなのに聴くことができないという特別な状況を作り出すことで、注目を集めることに成功しています。そして、それは、当時の国内ラジオと同じ状況であり、ラジオでは放送されていなくても、自国のミュージシャンが活動していることをアピールするとともに、もっと自国の音楽を聴こうというメッセージを伝えています。そうした取り組みがSNS内で拡散され、98%の人の賛同を得る結果となりました。キャンペーン後には、BBVAにおいて500組を超える自国のミュージシャンが提供する曲が毎日流されるようになりました。

こうした事例をヒントに、日本国内でも透明ボックスを使ったキャンペーン案を考えることもできるでしょう。例えば、楽しそうに会話をしているのに聴こえない、有名アーティストによるトークが行われているのに外には聴こえないなど、ボックスの中で起こる出来事に注目を集め、道行く人の興味を引くといったキャンペーンのアイデアを検討してみましょう。

「古きよきもの」の価値を訴えるブラジルのポスター

2つめの事例は、ブラジル北東部マセイオにある学校が「国際ロックデー」を祝して製作したプリント広告です。

この広告では、新品のギターピックと使用済みで欠けているもの、新品のドラムスティックと折れたものを画像で並べ、それぞれの価格が表示されています。どちらも新品より壊れたもののほうが高い価格がついており、使用済みであるにもかかわらず、付加価値によって「古きよきもの」の価値がより高くなっていることを伝えています。キャッチコピーは「Understand the rock, feel rock. (ロックを知ろう。ロックを感じよう。)」というもの。ロック音楽が持つ背景や価値観が伝わってくる広告となっています。

このように商品やサービスの付加価値をアピールすることは、ブランディングに役立ちます。例えば、自社製品を愛用するお客様から、長年使いこんだ様子が見える写真を募集し、新品の製品と並べて比較することで、これまで見えてこなかった商品の良さを伝えることになるでしょう。それだけ長い期間、自社製品がお客様に愛され、大切に使われていることが伝われば、自社のファンを増やすブランディング効果が期待できます。

世界一難しい言語でのカラオケ大会で観光誘致・アイスランド

3つめの事例は、アイスランド観光局による観光誘致キャンペーンです。

アイスランドの言語は世界一難しいといわれており、独特の発音やフレーズは観光客にとって非常に難解なものです。そうした状況を逆手に取ったキャンペーン企画として、あえてアイスランド語でよく使われる言葉やフレーズを盛り込んだ曲を作り、外国人観光客に歌ってもらうというカラオケ大会を開催しました。難しい言葉を使って一生懸命歌っている観光客の様子が注目され、話題を集めました。自国の人気コメディアンが歌っている動画を手本に、観光客が楽しそうに歌っている動画がキャンペーンサイトで公開されています。

この事例を参考に、自治体における観光誘致キャンペーンにも応用できるでしょう。その土地に根付いた方言や言い回しを盛り込んだ歌を作り、PRソングとしてアピールするのもひとつの手です。同時に、動画配信による楽曲提供を行いながら、観光客の人に歌ってもらった動画をYouTubeで公開し、「歌ってみた」シリーズとしてプロモーションを行うのもよいでしょう。音楽の力を借りて、観光誘致の企画を考えてみましょう。

スウェーデン・ストックホルムの音楽フェスとスマホアプリの連携

最後の事例は、スウェーデン・ストックホルムの音楽フェス「Popaganda」で行われたユニークなイベントアピールの方法です。一般的な音楽フェスでは、出演アーティストをアピールすることで集客を行いますが、「Popaganda」ではテレビ、ラジオ、新聞といったメディアを一切使わず、40種類以上のスマートフォンアプリによって出演アーティストを発表するという方法を取り入れました。さらには、アプリ内に仕掛けを施し、アプリ画面上に出演アーティスト名を隠し、それを見つけたユーザーがハッシュタグをつけてSNSに投稿するとフェスに参加できるフリーパスが当たるというイベント性を加えています。

音楽フェスに参加する若いターゲット層は、テレビや新聞といったオールドメディアではなく、スマートフォンアプリによる情報収集を行うことが多く、その属性に合わせた発表方法を取ることで、より多くの反響を得ることに成功しました。

このようにキーワードを使った特典の提供を行ったり、独自のアピール媒体を持ったりすることで、よりターゲットにマッチしたアピール方法を取り入れることができます。インターネットを利用した告知は、ターゲット層によって有効性が異なりますが、キャンペーンを開催するにあたり、いかに話題性を集め、拡散されるような情報提供ができるかが大きなカギといえるでしょう。

SNSでの拡散を意識したキャンペーン企画を考えてみよう

キャンペーンを企画するうえで、大きな問題となるのが予算です。限られた予算のなかで、多くの人にキャンペーンの存在を知ってもらい、かつ興味を持ってもらえるかを考えなければいけません。今回紹介したキャンペーン事例は、いずれもSNSでの拡散によるアピール効果が高く、低予算で認知度を上げることに成功しています。話題を集める効果的なキャンペーンを検討する際の参考になるのではないでしょうか。


参考:

オールドメディアには頼らない!スウェーデンの音楽フェスによる新たな出演アーティスト発表法|AdGang

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